競合店に差をつける米飯売場(弁当、おにぎり、寿司)4

競合店に差をつける米飯売場(弁当、おにぎり、寿司)

 


売上貢献度、廃棄金額、商品回転率などコンビニ経営に重要な要素の中で米飯が占める割合は大きい。当然この重要な米飯売場に多くの専門知識や人的戦力を投入することが大切である。以下、基本的な考え方を述べる。この基本的な考えを理解したうえで仮説を立て応用、発展させていくことが店舗の発展へと繋がるだろう。
 


4、大まかなフェイシング(3)
例えば最近の販売動向、当日の気象予報をもとに本日の昼ピーク時にハンバーグ弁当が相当数売れると仮定し大量に発注した。しかしこのような意思のもとに発注したことが現場スタッフに伝わらなかったらどうだろう。品出しを終えようとする後半のばんじゅうから大量のハンバーグ弁当が出てきたら陳列の担当者は「こんなに発注して置ききれねえよ。バカじゃね。」と思ってしまうかもしれない。ほぼ陳列を終えた米飯類の売り場を少しずつ詰めて1フェイス分を空け見えない後ろの部分も活用し押し込んで終了となってしまう。これでは発注者の意図とはまったく異なる陳列であろう。当日の発注者の出勤時間が午後であったならば売れると予測し大量発注したハンバーグ弁当が1フェイスで苦しそうに陳列され2時間後には廃棄、といったことも起るだろう。しかし予め「ハンバーグ弁当が10個納品されるので最下段2フェイス以上で陳列」と明確に指示を出しておけば納品時の陳列担当者はハンバーグ弁当が最後のばんじゅうに入っていたとしても最下段に2フェイス分のスペースを確保して作業を進める。ハンバーグ弁当に関しては発注者の希望通りの陳列がなされるだろう。また手直しの担当者もこの情報を共有できたらレジにて販売されるたびまめに売場手直しをするだろう。結果予想を下回り5個の廃棄ロスが出たとしても指示のない陳列により出たものか指示通りの陳列により出たものかでは意味合いが大きく異なる。フェイシングの陳列指示を出さずに出た廃棄ロスはどのように陳列され残ってしまったのか全く想像が出来ず5個廃棄という無残な結果しか残らない。

次回はフェイシングの原則