売上貢献度、廃棄金額、商品回転率などコンビニ経営に重要な要素の中で米飯が占める割合は大きい。当然この重要な米飯売場に多くの専門知識や人的戦力を投入することが大切である。以下、基本的な考え方を述べる。この基本的な考えを理解したうえで仮説を立て応用、発展させていくことが店舗の発展へと繋がるだろう。
5、フェイシングの原則
米飯売場のフェイシングについて誰にでも理解できる簡単な言葉で全従業員へ以下3点の共通のメッセージを発しよう。
1) 似ている商品を並べる
2) 在庫の多い商品はフェイスを広げる
3) 在庫の多い商品は中央に配置する
納品時には残っている商品を基本の棚割に基づき元の場所に戻す。納品された商品を棚割の通り1フェイスずつ陳列。アイテム過剰が無いしっかりとした仮説を立てた発注であれば各段数フェイス分の余裕が出来るはずである。そこで最初に述べたフェイシングの3原則の通り手直しをする。この手順で納品された商品を陳列すれば誰がやってもほぼ同じ陳列となり顧客を混乱させない売場、仮説を検証しやすい売り場となる。この見本陳列のような綺麗な売り場は一瞬でしかない。前にも述べたとおりこの状態が維持され続け次便納品を迎えることが出来たら完璧な仮説だったということであるが実際はそうはならない。時間の経過とともに仮説が外れ1アイテムまた1アイテムと完売し欠品していくことになる。完売=欠品である。完売とは店舗にとって○。欠品は顧客にとって●。もう一度言う。完売=欠品である。完売してしまったものは仕方がない。次回発注時の仮説を立てる際に参考にする。ここでフェイシングの3原則が生きてくる。完売した商品の隣には似た商品があるはずである。これにより顧客の不満足度は多少改善されるだろう。完売した時間がピーク時間帯前であれば隣の商品のフェイスを広げて対応する。ピーク時間になると米飯売場間の通路は大混雑であろう。その状況を少しでも緩和するために売り場スペースを最大限活用する。同じ商品がボリュームのない間延びした状態で陳列されることになり魅力に欠ける売場であるが売り場前通路の顧客の混雑状況を考えると広げることが正解である。次にピーク時間が終了したら同じ商品は集約し各棚中央に陳列する。この時間帯になると米飯売場前の通路に多くても1人、2人の顧客であろう。同じ商品が広がった売り場より残っている商品が一目で解る方が顧客にとって親切な陳列ある。売場手直しを加えながら次便納品には最初からの行動を繰り返す。このようにフェイシングの3原則を最低限実行することにより24時間生き生きとした米飯売場が実現できる。
がんばれコンビニ経営者
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